科学とは何なのか。人に聞けば様々な答えが返ってくるだろう。
「人類の役に立つ」
「人の命を救う」
「争いの元になる」
「人類を破滅に導く」
……
どの意見も間違ってはいないだろう。しかしそれは科学のある一面を断片的にとらえたものにすぎない。
ならば科学とは何なのか。僕は科学はとらえどころのない化け物だと考えている。
なぜなら科学とは人類が自然の摂理を調べて規則性が見られると思われるものをまとめて表す言葉にすぎないからだ。
その範囲は恐ろしいくらいに広い。人によって範囲の解釈も異なるだろう。
そんなただの言葉にすぎない科学を万能視する今の社会は病んでいるのかもしれない。
科学は時には人類を幸福にすることもあるが別の時には死の淵に追いやることもある。
しかしそれを決定するのは他ならぬ人間である。
科学そのものは純粋に知識である。それ以上の何者でもない。
人間の使い方次第でどうにでも変わるものなのだ。